超音波検査室 >> 超音波検査の基礎 >> 超音波検査の特徴
 まず、はじめに
 超音波検査の基礎
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   超音波検査の特徴
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 検査の進め方
 正常例の画像
 実際の症例


超音波の達人への近道
それは自分の本を持つ事


腹部関連の本
頚部関連の本
乳腺関連の本
心臓関連の本






 さて、「超音波」自体の事が少し分かってきたところで、今度は「超音波検査」の特徴を紹介します。


超音波検査は多くの検査の中でも歴史が古く、そして現在でも重宝される検査のひとつです。
昔から使われているにはそれなりの理由があるからです。

もちろん、超音波検査は良いところばかりではありません。
超音波検査を行う検者は、「超音波検査」の長所と短所の両方を理解しておきましょう。

 
 超音波検査の長所
特別な準備を必要としない
リアルタイム画像の観察ができる
他方向からの観察が可能
軟部組織の描出能が非常に優れている
被験者に苦痛や障害を与えない
検査する場所を選ばない
スペース
 超音波検査の短所
骨や空気の存在に弱い
視野が狭い
見逃しが発生する恐れがある
検者の知識と経験が必要である




   

      超音波検査を行う時、必要なものは超音波検査装置と検査用のゼリーだけです。
     前処置も必要ないし、専用の検査室も必要ありません。

     ある程度の知識と経験が必要ではありますが、他の検査に比べて走査が簡便で
     必要なときに直ちに行う事ができます。



   

      なにか異常所見を見つけた時などは、この特徴を生かして
     単なる超音波所見以外の情報を得る事ができます。

     例えば、圧迫を加えて異常所見の硬さや浸潤範囲を確認できたり
     体位変換にともなう貯留物などの移動をリアルタイムで観察する事ができます。



   

      プローブをあてるだけで画像が得られるため、任意の方向からの観察が可能になります。

     病変部を他方向から観察する事で、その病変部を立体的に把握する事ができます。
     また、その病変部に連続する組織を同定する事も可能になり
     その病変がどの組織所属の病変なのかを、確定する事もできます。



   

      超音波検査は観察範囲が広いとは言えないが、観察可能な範囲内で得られる南部組織の情報は
     他の検査に比べて圧倒的に良い解像度を持っています。

     使用する超音波のプローブや周波数により解像度は異なるが、軟部組織の層構造を確認したり
     「ミリ」単位での観察が可能です。



   

      超音波検査では、プローブをあてるだけで画像が得られるため、検査に伴う苦痛が少なくて済みます。
     (経膣や経直腸など、プローブの種類によってはある程度の苦痛が伴います)

     また、超音波検査で使う超音波の周波数では、人体に対する影響は無く
     放射線を使った検査で問題になる「被曝」のような障害がありません。



   

      超音波検査装置さえあれば、どこでも検査は可能です。

     超音波検査装置にはいろいろな種類があるが、そのほとんどが大掛かりなものではなく
     一人の力で装置の移動が可能なものが多い。

     これを利用すれば検査室はもちろん、診察室、処置室、病室などでの検査が可能になります。




   

      医療用に使われている超音波では、骨や空気を伝播しません。
     これにより、骨や空気の存在は確認できますが、その先(深部)の情報を得る事ができません。

     空気で一杯の肺、骨に囲まれ隙間の無い大人の脳、等の観察はできません。



   

      超音波検査では目的部位の全てを観察する事はできても、表示できる範囲が狭いため
     検査部位の全てを記録として残す事は不可能です。

     また視野が狭いため、検者が意識をして観察しないと
     検査中に目的部位にも関わらず、観察されない場所がでてきてしまうかもしれません。



   

      この特徴は「視野が狭い」こととも大きく関係する短所です。

     検査中に検者が「見逃し」をしてしまえば、もちろん記録画像にも病変は記録されません。
     超音波検査では記録した画像から病変を探す検査ではなく
     検者が検査中に病変を記録に残す検査なのです。



   

      超音波検査では何か病変を見つけたときに、検者が「その病変が何であるか」を知る為の
     超音波上での情報を記録に残していかなければなりません。

     その為には「どうやったらもっとよく観察する事ができるか」「どうやったら病変を絞り込めるか」
     などの知識とプローブ操作などが、その時々に必要になってきます。

     しかも、検査の仕方は病変ごとに違ってくる場合もあります。
     質の高い超音波検査での情報を得る為には、検者の知識と経験は非常に重要になってきます。




  

      以前は、超音波検査は短時間で済む
     というのも、超音波検査の長所だったようです。

     しかし、最近の医療機器の発展により、他のモダリティーの検査時間が大幅に短縮され
     短時間で済む、というのは超音波検査だけの長所では無くなってしまったようです。