超音波検査室 >> 検査の進め方 >> 超音波特有のサインと用語 >> Comet sign
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 Comet は英語で「彗星」のこと。

 つまり彗星のように観察されるサインのことを Comet sign と呼びます。

 壁在結石の存在や胆嚢腺筋腫症が認められる胆嚢で観察される事がよく知られていますが、

 肝臓、胆管、膵臓、脾臓など、いろいろな場所で観察されるサインです。



 Comet sign の発生原理は多重反射で、アーチファクトを利用したサインといえます。

 正常組織内に小さな構造物が存在し、正常組織とその小さな構造物との音響インピーダンスが大きい場合、

 その小さな構造物内で何回も反射が起こることで Comet sign として描出されてきます。


 


 図で解説するとこんな感じです。(分かりにくいですかね・・・)



 Comet sign はこのような原理で発生するので、その構造物が小さくて音響インピーダンスの差が大きいもの

 であれば、その構造物に対して Comet sign が観察されるということになります。

 例えば、胆嚢の壁在結石、胆管内の小さな空気の存在、正常組織内の小さな石灰化などです。



 また、Comet sign は多重反射で成り立っているので、

 反射面に対して90°の角度で超音波ビームが入射した場合に明瞭に観察されてきます。

 極端に角度をつけて観察をすると、Comet signとして描出されなくなることもあります。







代表例









この画像は、胆嚢腺筋腫症 症例4 で紹介している超音波画像です。



 胆嚢の壁から複数の Comet sign が観察されています。

 小さな構造物から「尾引きエコー」が観察され、その特徴が彗星に似ているというのが良くわかります。

 この Comet sign のおかげで胆嚢壁に壁在結石が存在していることが容易に予想できます。




     ← ここをクリックすると コメットサイン を示している場所を画像で表示します。
          (左画像だけ表示されます)
          もう一度クリックすると消えます。
          点線部分が コメットサイン です。






代表例


 この画像は 胆嚢腺筋腫症 症例6 で紹介している超音波画像です。


 胆嚢腺筋腫症 症例6 を見てもらえばわかりますが、Bモード上では明瞭なComet sign は観察されていません。

 しかし、そこにドップラーをあてると多重反射によるカラー信号が観察される場合があります。

 この症例はその典型例といえると思います。

 多重反射の程度が弱いため、Bモード上では観察されずにカラードップラーで観察されたと予想できます。



 この現象はいろいろなことに応用可能です。

 例えば、尿管結石を探している時、尿管結石かどうか微妙だな、、という画像が得られたら

 そこにカラードップラーをのせてみてください。

 もし、そこに結石が存在すれば、結石からComet sign がカラードップラー上で確認できるかもしれません。