超音波検査室 >> 検査の進め方 >> 超音波特有のサインと用語 >> Sonolucent layer
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 正常例の画像
 実際の症例









 Sonolucent layer は1979年に Marchal という医師らが

 「急性胆嚢炎の超音波所見」という内容の論文の中で用いたことから浸透した用語です。



 急性胆嚢炎例では、高エコーに肥厚した壁内部にみられる低エコー層の事をいいます。

 典型的には 高・低・高 と、サンドイッチ状に1層みられますが、炎症が強く壁の肥厚が高度の例では

 この低エコー層が2〜3層観察できる場合もあります。



 病理学的には、胆嚢漿膜下の浮腫や壊死に対応するものと考えられ

 急性胆嚢炎での重要な所見とされています。



 しかし、実際に胆嚢壁が肥厚して観察されるのは急性胆嚢炎に限らず、

 肝硬変や低アルブミン血症などで、腹水を伴っている例でもしばしば観察されます。

 最近では、それらの胆嚢壁の肥厚も含め Sonolucent layer と呼ぶ傾向にあります。






代表例




この超音波画像は、胆嚢結石のカントン(漢字コードで表示されない恐れがあるので、カタカナで記載します)

により、急性胆嚢炎を起こしてしまった症例です。



急性胆嚢炎を起こす事によって、胆嚢壁は肥厚し、低エコーと高エコーの独特の層構造が観察されています。

この胆嚢壁の肥厚に伴い観察される、特徴的な層構造を Sonolucent layer と呼びます。




    ← ここをクリックすると Sonolucent layer を示している場所を画像で表示します。
          もう一度クリックすると消えます。
          点線部分が Sonolucent layer です。








代表例


 この症例は 肝硬変 症例 1 で紹介している症例です。


上記のように説明しましたが、もともと Sonolucent layer は「急性胆嚢炎の超音波所見」という論文から

浸透した言葉です。

という事で、当初は急性胆嚢炎に伴う胆嚢壁の肥厚だけを Sonolucent layer と呼んでいたそうですが

最近では、胆嚢壁の肥厚を Sonolucent layer という傾向にあるようです。

急性胆嚢炎と肝硬変では、胆嚢壁の肥厚の機序は違うのですが Sonolucent layer という言葉は使えます。


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          点線部分が Sonolucent layer です。