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 73歳 男性


 左腎細胞癌を指摘され、左腎摘出された患者様です。



 術後1週間程経過した後、38℃台の発熱と炎症反応の上昇を認め、感染が疑われ
 感染の所見の有無を確認する為に腹部超音波検査が施行されました。





  肝S7にプローブを当てるとすぐに気が付く大きさの低エコー領域を認めています。
 大きさは約60×41×52mm程度で、境界は明瞭ですが、内部が不均一に描出されています。


 ドプラを当てて観察しても、内部に血流信号は認めませんでした。



 術後の左腎周囲にも何か所見が得られるか? と思い脾臓や膵尾部周囲を検索しましたが
 炎症を示すような所見は得られませんでした。
 
しかし臨床所見から今回の超音波検査の依頼目的が感染疑いだったので、すぐに肝膿瘍を疑う事ができ
 腎細胞癌の手術を行っていることから、腹腔内に感染が起き経門脈性の肝膿瘍が形成されたのでは?
 と考えました。





 この後、すぐに行われたCTの画像です。





 左腎を摘出しており、もともと腎機能も悪いということで造影検査は行われていませんが
 肝S7に不均一な低吸収領域を認めており、CTでも肝膿瘍を疑われた為、
 この患者様は径皮径肝的にドレナージチューブが挿入されました。


 その際に採取した膿瘍を培養した所、カンジダ菌が検出されたそうです。