超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 肝臓
 まず、はじめに
 超音波検査の基礎
 検査の進め方
 正常例の画像
 実際の症例
   上腹部領域
       肝臓
       胆嚢
       膵臓
       腎臓
       脾臓
       その他
   下腹部領域
   乳腺領域
   頚部領域
   四肢領域











   肝左葉が腫大する。特に特徴的なケースでは尾状葉(S1)が腫大する。


   通常、均一に描出される肝実質が、粗く観察される。
           実質の粗さは、正常よりやや粗いものから肝硬変に近い像まで幅広い。


   肝辺縁は正常例では鋭く尖ったように観察されるが、これが鈍化し丸みを帯びて観察される。
                           また、進行例では肝辺縁に凹凸が観察されるようになる。


   肝実質のエコーレベルが繊維性拡大によって軽度上昇している事が多い。


   脾腫を伴う例が多い。


   総肝動脈幹リンパ節 (No8) と肝十二指腸間膜リンパ節 (No12) が
            扁平で、楕円に近い形状を示す腫大が認められることがある。







   臨床的に6ヶ月以上持続する肝の炎症をいい、肝機能検査値の異常、門脈域を中心としたリンパ球浸潤、
   肝実質の繊維性拡大、を認める病体をいう。



   進行度により超音波所見に異常所見を認めない例から、肝硬変に近い例まで様々である。



   頻度の最も高い慢性肝炎の原因として、ウイルス性肝炎があげられる。
   A型肝炎は慢性化しないが、ウイルス性慢性肝炎の70%はC型肝炎、25%はB型肝炎、
   5%はその他のウイルスによるものである。



   そのほかの慢性肝炎の原因として自己免疫性肝炎薬剤性肝炎があげられる。



   自己免疫性肝炎は、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、亜急性甲状腺炎、
   等の疾患から合併する事が知られている。



   薬剤性肝炎は、他の疾患で肝障害を副作用に持つ薬剤を長期投与されたり、疾患に伴う絶食による
   胆汁のうっ滞により、肝炎が引き起こされる。



慢性肝炎の原因

1、ウイルス性肝炎 A型肝炎は慢性化しない
C型肝炎  70%
B型肝炎  25%
その他    5%
2、自己免疫性肝炎
全身性エリテマトーテス
潰瘍性大腸炎
亜急性甲状腺炎
               等から合併
3、薬剤性肝炎
肝障害を副作用に持つ薬剤の長期投与
長期絶食に伴う胆汁のうっ滞























   慢性肝炎の典型的な超音波画像としては
   肝実質のエコーレベルが軽度上昇するとともに肝実質が粗く観察される。
   また、肝辺縁の先端が鈍化し、左葉の腫大、脾腫を伴い、時として肝門部リンパ節の腫大を伴う。



   慢性肝炎に伴う門脈域への炎症の浸潤や、門脈域の拡大を伴う繊維化、肝細胞の変性などにより
   超音波所見として、肝実質の粗雑化、肝辺縁の先端の鈍化、が観察される。



   肝実質のエコーレベルの上昇は、肝の繊維性拡大による変性で組織構築が変化し
   それにより、超音波の軽度の散乱や減衰が起こることにより観察されると考えられている。





    B型肝炎による慢性肝炎例

    B型肝炎による慢性肝炎例 Vol2