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 38歳 男性



  ベースに脂肪肝が認められる症例です。



  肝区域 S4 に低エコーの領域が認められます。
  境界は明瞭で不整形を示し、内部エコーは均一な低エコーを示します。



  一見して、頭に浮かんだのは「血管腫」でした。
  normal spared are の好発部位ですが、通常normal spared are はもう少し境界が不明瞭で
  胆嚢や門脈に沿うように観察される印象を持ちました。



  いろいろな角度から観察しましたが、どこから見ても腫瘤のように見えて
  「少し時間も経ってきたから、内部エコーが少しでも変わってくれれば血管腫で決まりなんだけどなぁ」
  なんて考えていました。



  しかし、内部エコーは一向に変わってくれないままなので、ドップラーをあててみました。
  それが下の画像です。




  腫瘤内に血管構造が観察されます。



  しかし、肝血管腫でも normal spared area でも血管構造があっておかしくはないので、
  結論には到りませんでした。



  いずれにしても良性腫瘍であり、これ以上情報をとっても超音波上では肝血管腫と normal spared area の
  鑑別はできないと判断し、検査を終了しました。



  レポートには、両方の可能性を指摘しましたが、

  1、normal spared area の好発部位である事
  2、長時間の観察や体位変換に対しても、内部エコーの変化は認められなかった事
  
  の理由から、normal spared area を最も疑い、鑑別診断として肝血管腫をあげました。



  画像はありませんが、後に行われた造影CT検査で特異的な造影効果は認められず
  脂肪肝に伴う normal spared area が疑われていました。