超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 肝臓
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 60歳 女性


  3年前に左乳房内に乳癌を指摘され、部分切除を行っている患者様です。
  転移、再発チェック目的で「乳腺超音波検査」と「腹部超音波検査」が行われました。



  「乳腺超音波検査」では、術後の左乳腺とは逆の右乳腺内に乳癌が指摘されました。
  この患者様の乳癌の症例は「乳頭腺管癌」の症例5で紹介しています。



  その後に行われた腹部の画像です。


  どこを走査してもそうでしたが

  肝内に多発的に腫瘤が認められます。

  腫瘤周囲に低エコー帯が観察され

  その内部には肝よりも低エコーを示す

  実質部分が描出されます。

  腫瘤は類円形を示し境界明瞭で、

  そのほとんどが、ほぼ同じ所見を示します。






  左の画像には右肝静脈が写っていますが

  肝静脈に接するように存在する腫瘤は

  肝静脈に浸潤することなく

  右肝静脈を圧排しています。



                      ⇒  






  この画像では、少しわかりづらいのですが

  肝臓と胆嚢の間に、リンパ節の腫大が認められます。

  リンパ節への転移も否定できません。




                      ⇒  






   乳癌の既往があり、肝硬変は併発していない

   類似した所見の腫瘤が多発的に観察される

   腫瘤は低エコー帯を有する

   脈管への浸潤は認められず、脈管の圧排が観察される



   などのことから、乳癌からの転移性腫瘍であると考えられ、リンパ節への転移も否定できませんでした。