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 48歳 男性


 血液検査で肝機能異常を指摘され、腹部超音波検査を受ける事になった患者様です。
 HCV(ー)、HBV(−) です。



 


 右葉の季肋部走査の画像です。

 肝実質のエコーレベルの著明な上昇が認められ、脂肪沈着による変化と考えられますが、
 左右の画像ともに、脂肪肝と違う超音波所見が認められています。



 気が付きますか?

  左画像ではここのことを言っています click⇒  もう一度クリックすると消えます。
  右画像ではここのことを言っています click⇒  もう一度クリックすると消えます。



 この肝表面から観察される筋状の低エコーは Flag sign と呼ばれるものです。



 この画像が得られてから患者様に「普段、お酒は飲みますか?」と質問すると、
 「ほとんど毎日晩酌しています。」という答えが返ってきました。



 そこで、アルコール性肝硬変を疑いながら走査を続けました。





部分的な肝辺縁の鈍化、脾腫が認められ、やはり肝硬変が存在している事が疑われました。


門脈血流は求肝性を示し、肝内に腫瘤は認められず、胆嚢壁の肥厚や腹水も認められませんでした。





 ・ 長期間の継続的なアルコール摂取があること

 ・ Flag sign が認められたこと

 ・ 脾腫を伴っている事

 ・ 肝辺縁の鈍化、凹凸が観察されること



    などの理由から、アルコール性肝硬変が疑われるとレポートしました。




 また、追記情報として

 ・ 脂肪沈着に伴う肝実質のエコーレベルの上昇が認められ、脂肪肝を併発している

 ・ 門脈圧更新症は合併していない

 ・ 肝内に明らかな腫瘤性病変は観察されない


    ということも、レポートしました。