超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 肝臓
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 68歳 女性




  全身倦怠感を訴えて外来を受診され、血液検査で腎機能障害を指摘された患者様です。



  依頼表にも「腎機能障害精査」とありましたので、腎臓から撮影しようかな〜、なんて考えながら
  得られた画像です。



  結局、最初に肝臓を観察しましたが、一目見て判る通り、肝臓のどこを観察しても嚢胞だらけです。
  肝臓自体も軽度の腫大が認められます。
  もちろん、こんな画像が観察される症例は「多発性嚢胞症」しかないので、そのつもりで検査を続けました。



  嚢胞は薄い皮膜内に液体貯留が認められ、良性腫瘍のくせに硬いものも存在します。
  その為、嚢胞による圧排で脈管や胆管に影響が及んでいないか観察をしました。



  肝静脈、門脈、胆管には圧排は見られるものの、閉塞や狭窄は認められませんでした。



  そして、次に腎臓を観察しました。




  判りづらいのですが、左右腎臓の長軸像です。



  肝臓を走査している時点である程度予想はついていましたが、両側腎臓共に多発的な嚢胞が認められます。



  思ったよりも嚢胞は少なく、部分的に腎実質と腎皮質が確認できます。
  腎機能障害の原因はこれではっきりしました。



  後日行われたCTでも同様の画像が得られています。



  典型的な多発性嚢胞症でした。