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 76歳 女性


 20年ほど前に様々な検査を行い原発性胆汁性肝硬変と診断された患者様です。
 当時の検査結果は残っていませんでしたが、カルテには20年前に肝生検を行い診断されたことが記載されており
 PBCの follow up という目的で腹部超音波検査を行いました。






 経過が長いこともあって肝実質の特徴的な不均一化がびまん性に観察されます。
 門脈血流も計測しましたが、血流は正常に観察され流速も早くなっていませんでした。
 不均一な実質の中から腫瘤性病変を探す作業は大変でしたが、はっきりとした腫瘤は観察されませんでした。


 肝内胆管は正常に観察されていますが、通常の肝内胆管はもう少し太く観察されるような気もします。
 PBCに伴う炎症細胞の進展に伴う変化なのでしょうか?
 肝自体も正常の肝よりはやや硬い印象を受け、肝硬変への移行中の状態と判断しました。



 この患者様はPBCという診断を受けてから約20年経過しています。
 少なくてもPBCが20年経過すると肝実質への変化が起こり、超音波上で明瞭に観察されることが予想される
 症例でした。


 PBCと診断されてから3年後、5年後、10年後・・・と経過を追って肝実質の変化を観察できれば
 非常に参考になると思ったのですが、この患者様は最初にPBCと診断された後は
 近医にて follow up していたようで、最初の検査から今回の検査までの間の画像はありませんでした。