超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 肝臓
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   肝外、肝内胆管に沿った位置に高エコーの点状、または線状の陰影として観察される


   胆道気腫の多くは、その後方に音響陰影を伴って観察されるが
         胆道気腫自体が小さい場合などは、音響陰影を認めない場合もある


   体位変換を行うと、それに伴い胆道気腫の位置の移動が認められることが多い





  胆道気腫とは肝内、肝外胆管内に空気(air)が存在している状態をいう。



 総胆管空腸吻合や内視鏡的乳頭切開、胆嚢摘出術などの、胆道系や膵頭部の手術既往者に多くみられる。
 この場合の胆道気腫は、手術の際に胆道内に人為的に空気が混入してしまったものなので
 自覚症状等、臨床上の問題が起こる場合は少ない。



 手術既往のない場合に観察される胆道気腫は、炎症や癌による胆嚢腸管ろう、
 胆石等により胆嚢壁の潰瘍形成され十二指腸や空腸との穿通による胆嚢腸管ろう、
 などがある。
 (「胆嚢腸管ろう」の「ろう」は、PC上漢字コードの関係で表示されない可能性があるので、平仮名で記述しています)



 従って、超音波検査の際に胆道気腫が観察された場合には、
 胆道気腫を起こす可能性のある手術歴や検査歴があるかどうかを確認する必要がある。


 胆道気腫の超音波像は、点状、線状の高エコーで描出される異常陰影として観察される。
 胆道気腫の多重反射が起こることが多く、肝内、肝外胆管の走行に連続して観察される。



 肝内胆管等に小さな胆道気腫が存在する場合、はっきりとした多重反射が観察されない場合もあり
 超音波検査では胆道結石症や肝内石灰化との鑑別が必要になる場合がある。
 胆道気腫の場合は体位変換に伴い、胆道内の高エコー部分の位置の移動が観察される。



 肝内結石でも体位変換に伴う高エコーの位置の移動が観察されることがあるが
 胆道気腫の場合に観察される高エコーとは、後方エコーが多重反射であり音響陰影は伴わない。
 多重反射の位置の移動が確認できれば、肝内結石症や肝内石灰化は否定できる。





    胆嚢摘出術後に観察された胆道気腫

    ERCP後に観察された胆道気腫

    肝内結石症術後の胆道気腫