超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 胆嚢
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  39歳 女性


 以前より脂肪肝と胆石を指摘されていた患者様です。
 激しい季肋部痛を訴えて救命外来を受信され、朝一番で撮影した超音波検査画像が以下の画像です。




 胆嚢は軽度腫大しているように観察されていますが、緊満とは言えない画像です。


 胆嚢内腔には複数の胆嚢結石と、胆泥の貯留、debris (デブリ) が観察されています。
 胆嚢壁は軽度肥厚(画像には載せていませんが、最大厚で約2.5mm)を認めています。


 胆嚢結石の多くは胆嚢底部に観察されていますが、よくみると約16×15mmの結石が頚部に観察されます。
 体位変換を何回か行いましたが、胆嚢頚部に観察される胆嚢結石の可動性は確認できませんでしたので
 頚部にカン頓していると考えられました。


 超音波検査中も常に季肋部痛を訴えていたので、プローブでの圧迫は行いませんでした。


 胆嚢周囲の液体貯留や、膿瘍は観察されず、
 肝内胆管、肝外胆管、膵管には拡張が認められなかったので、胆嚢頚部にカン頓した胆嚢結石による
 急性胆嚢炎疑い、とレポートしました。



 以後に行われたCT画像です。



 それぞれの画像のそれぞれの「⇒」の部分に胆嚢結石が写っていると思われるのですが、
 放射線透過性の胆嚢結石の為、明瞭に描出されてなく、カン頓の様子はよくわかりません。






 数日後に行われた MRCP では、胆嚢底部に数個の結石と胆嚢頚部にカン頓した結石が明瞭に描出され
 肝内胆管や総胆管、膵管には拡張が認められないことがよくわかります。



 MRCP の数日後、この症例は手術となりました。