超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 胆嚢
 まず、はじめに
 超音波検査の基礎
 検査の進め方
 正常例の画像
 実際の症例
   上腹部領域
       肝臓
       胆嚢
       膵臓
       腎臓
       脾臓
       その他
   下腹部領域
   乳腺領域
   頚部領域
   四肢領域





  


  70歳 女性


  他院にて糖尿病で経過観察を続けていた患者様です。
 血液検査で胆道系酵素の異常を指摘され、当院に紹介、精密検査目的にて上腹部超音波検査が行われました。




 腹部の検査を始めてすぐに胆嚢がおかしいことに気が付きました。
 胆嚢は正常に描出されず、無エコーで描出される領域は底部の一部だけだったため
 胆嚢がどのように存在しているか把握することに少し時間がかかりましたが、
 胆嚢頚部から胆嚢底部まで観察すると、その形態は比較的保たれているように観察されました。


 胆嚢頚部〜体部にかけて充実性病変が観察されています。
 もちろん、仰臥位や左右側臥位にして観察しましたが、充実部分の移動は認めず
 ドプラで充実部分に血流が観察される事から胆泥や胆砂は否定的です。


 病変は広茎性に存在しており、その辺縁は非常に不整に観察されています。
 胆嚢壁は比較的保たれているように観察され、明らかな周囲への浸潤は描出できず
 リンパ節転移も指摘できませんでした。


 明らかな浸潤所見こそ描出できなかったものの、このような発育形態を示す病変で良性腫瘍は考えにくく
 胆嚢癌疑い、として検査を終えました。


 術後の病理結果は胆嚢癌でしたが、胆嚢体部の一部で漿膜外への浸潤が認められていたそうです。