超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 胆嚢
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  18歳 男性


  もともと数年前に潰瘍性大腸炎を指摘されていた患者様です。
 持続する腹痛を主訴に外来を受診され、血液検査を受けたところ、胆道系酵素異常をしてきされ
 腹部超音波検査が行われました。





 上の画像は、腹部超音波検査が行われる6ヶ月前に行われた、下部消化管の内視鏡画像です。
 この時点で、既に潰瘍性大腸炎は診断されています。






 肝臓から観察し始めましたが、肝を撮影している最中に胆嚢が虚脱しているのに気が付きました。
 患者様に確認しましたが、朝から何も口にはしていない、とのことです。



  



 (小さい画像だとわかりにくいので、拡大して表示しています。
        そのため、どの部位を観察しているかわかりにくい画像になっています。ご了承下さい。)

左上の画像は肝外胆管のうちの上部胆管を観察した画像です。
胆管壁が肥厚しているのがわかると思います。


右上の画像は門脈水平部の上部に右総肝管が観察されていますが
右総肝管の壁も肥厚しているのがわかります。


下の画像は肝外胆管のうち下部胆管を観察した画像ですが、胆管壁はやはり肥厚しています。




 ここまでで、「潰瘍性大腸炎」 「胆嚢の虚脱」 「総肝管から肝外胆管にかけての胆管壁の肥厚」
 というヒントを得ることができたので、原発性硬化性胆管炎を疑うのはそれほど難しくないと思います。


 この後、この患者様は「潰瘍性大腸炎」とともに「原発性硬化性胆管炎疑い」として1年 follow up を行い
 持続する ALP の上昇、胆管壁の肥厚所見 から 原発性硬化性胆管炎が確定診断となりました。