超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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  63歳 女性



  もともとリウマチで当院で加療されている患者様で、持続する軽度の腹痛の精査のため
  腹部超音波検査が施行されました。





 上腹部領域を観察して、明らかな異常所見は認めず、最後に膵臓を観察したところ
 膵体部から膵尾部にかけて、嚢胞性病変のようなものが存在することに気が付きました。





 膵体部から膵尾部にかけての病変部を詳しくみてみると
 限局した腫瘤性病変のように観察され、内部には大小多数の嚢胞性病変が隔壁を有しているように見えます。


 ドプラでは血流信号は観察されず、炎症や周囲への組織への浸潤といった所見は観察されません。
 主膵管にも異常は認めませんでした。




 超音波上、漿液性嚢胞腫瘍の特徴的な所見ではないでしょうか。
 レポートにも「膵体部から膵尾部の腫瘤(漿液性嚢胞腫瘍疑い)」 と記載しました。



 この検査後、膵腫瘤精査目的でCT検査も行われました。




 CTでも明瞭に膵腫瘤が描出され、腫瘤内部には造影効果は認めず、
 隔壁構造を伴う嚢胞性腫瘤として描出されています。

 この後、MRIも行われましたが、いずれも漿液性嚢胞腺腫疑いという結果になりました。




 その後、この患者様は膵腫瘤に対して約1年間の Follow up を行いましたが、
 腫瘤が徐々に増大したため、摘出術が行われました。
 術後の病理でも、漿液性嚢胞腺腫という結果が出た症例です。