超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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  42歳 女性



  38〜39°の発熱と頭痛を主訴に夜間救命外来を受診された患者様です。
 この時点では腎機能に異常は認めず、急性咽頭炎が疑われて投薬にて帰宅されました。


 それから数日間、経過を見ていると急速に進行する腎機能障害が認められ
 腹部スクリーニング目的で超音波検査が行われました。






左右差はあまり観察されず、腎は軽度腫大し、腎皮質のエコーレベルは上昇して観察されています。
通常よりも腎杯が目立って黒く観察されており、腎皮質エコーレベルが上昇していることが予想されます。
また、腎の短軸画像では明らかに丸みを帯びている腎臓が観察されています。


腎機能異常が急速に進行した、ということだったので
超音波所見とあわせて考えると、急性腎不全と鑑別する事は難しくありませんでした。





 この患者様はこの後、入院となりましたが
脱水による急性腎不全を疑い、連続して輸液を行っています。
超音波検査で観察される腎の腫大の程度が激しかったこともあり、脱水だけではなく
急性咽頭炎に対して処方されていた消炎剤による薬剤性の腎不全も疑われました。



そこで、消炎剤の処方を止め、輸液を続けたところ4〜5日後に腎機能の改善が認められ
10日後には腎機能異常は改善されました。