超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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  50歳 男性



  以前より糖尿病にて加療を続けていた患者様です。
 ここ数週間で急速な腎機能の低下が認められ、腎精査目的にて入院となり、
 腹部スクリーニング目的で上腹部超音波検査が行われました。




 検査はスクリーニングだったので、まずは肝臓から観察しました。
 依頼表には腎機能障害精査とも記載されていたので、肝腎コントラストに注目しましたが
 肝実質の方がエコーレベルは高く、若干の肝への脂肪沈着があるかもしれませんが、
 腎に異常は指摘できませんでした。








 続いて腎臓を観察しました。
 ここで腎の著明な腫大に気が付きました。

 右腎で 145×79×69mm  左腎で 144×74×79mm   です。
 ( 腎臓の大きさについて、は 「正常腎、副腎の解剖と画像」で記載しています)



 腎皮質のエコーレベルの上昇は認められませんが、腎の腫大は明らかな異常で
 短軸で腎はやや丸みを帯びているようにも観察されます。
 腎盂、腎杯、尿管等、尿路の拡張は認められませんでした。


 腎機能異常を伴っていることと、両側腎に観察される著名な腎腫大があることから、急性腎不全疑いとしました。





 この患者様に対して、後に腎生検が行われ
 その結果、ネフローゼ症候群と診断されました。


 つまり、超音波画像はネフローゼ症候群を原因とした腎前性の急性腎不全と言えます。