超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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  34歳 男性



  数週間前から全身倦怠感が出現し、食欲も低下、徐々に衰弱し家族に進められ近医を受診。
 加療続けるが、症状が改善せずに当院を受診された患者様です。


 受診時に発熱(37,5度)を認めた為、熱源精査の腹部超音波検査が行われました。






 検査を進めていくと、逆肝腎コントラストが認められることに気が付きました。
 その他の上腹部実質臓器には異常所見は認めません。








 腎の大きさを計測してみると

 右腎で 110×64×66mm  左腎で 122×68×70mm   です。
 ( 腎臓の大きさについて、は 「正常腎、副腎の解剖と画像」で記載しています)
 明らかな腫大とはいえませんが、やや腫大ぎみといったところでしょうか。



 腎の腫大ははっきりしないので検査をしている時には
 何らかの腎実質性病変は存在している可能性が高いが、急性腎不全を起こしているとは言い切れない
 と考えていました。



 結局、臨床側でもこの腎の異常が原因と考え、
 数日後に腎生検が行われました。
 結果は、急性糸球体腎炎(全身性エリテマトーデス)と診断されました。



 治療が行われ数週間で腎機能はある程度回復しましたが、
 超音波検査を行った時の腎機能は非常に悪く、腎不全状態にあった、と判断されました。



 つまり、急性糸球体腎炎(全身性エリテマトーデス)を原因とする腎性の急性腎不全です。