超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
 まず、はじめに
 超音波検査の基礎
 検査の進め方
 正常例の画像
 実際の症例
   上腹部領域
       肝臓
       胆嚢
       膵臓
       腎臓
       脾臓
       その他
   下腹部領域
   乳腺領域
   頚部領域
   四肢領域





  


  41歳 女性



  別の病気の為、消化器内科で治療を受けていた患者様です。
  尿検査で顕微鏡的血尿が認められ、念のためにという事で超音波検査を受けられました。

  

  右腎下極皮質から発育したと思われる腫瘤性病変が認められます。
  腫瘤は腎下極の皮質から腎の範囲を大きく超えて存在する腫瘤性病変です。
  やや形状は不正ですが類円形に近い形を示し、他の組織に対する浸潤は認められません。



  腫瘤は基本的に高エコーを示していますが、内部で不均一で、低エコーを示す嚢胞様変性も認められます。
  その低エコーの領域は複数認められ、そのエコーレベルもそれぞれ違いが認められます。
  腫瘤を外部から指で押してみると、軽度ですが腫瘤の変形が認められます。
  以上の所見から腎血管筋脂肪腫と考えられました。



  腫瘤内部の不均一な部分は、器質化変性部、もしくは腫瘤が大きくなる過程で出血をした形跡と考えられ
  嚢胞変性のように観察される部分は比較的新しい出血による変性と考えられました。
  嚢胞様変性は出血の時間的なタイミングの差により、エコーレベルの違いとして観察されます。



  後で先輩に注意されたのですが、腫瘤の硬さを確認する為に指で腫瘤を押したりしていましたが、
  元々、腎血管脂肪腫では出血しやすいという特徴を持っている(特に腫瘤が大きい場合)ので、
  あまり腫瘤に刺激を与えると新しい出血を作ってしまう危険性があります。