超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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  56歳 男性

 慢性腎不全にて数年前から週に3回の透析を行っている患者様です。
透析を行うようになってから数年間腹部の検査は行っておらず、現状をチェックする目的で
超音波検査での腹部スクリーニング検査が行われました。







 腎皮質は菲薄化し、エコーレベルの軽度上昇を伴っており、慢性腎不全の所見を示しています。


それと同時に、右腎中央部から下極にかけて腫瘤性病変が存在することに気が付きます。
腫瘤の大きさは約72×80×81mmで、境界は明瞭、腎皮質よりも低いエコーレベルで描出され
内部は不均一で、一部液状変化を伴っているように観察されます。





内部にははっきりと拍動性の血流信号が描出されます。
慢性腎不全では正常の腎の場合と比べて、腎細胞癌のリスクは上昇することは知られていますし
腫瘤の形態や超音波所見からも腎細胞癌を最も強く疑いました。


この患者様は腎生検にて腎細胞癌の診断がつきましたが
本人が手術を拒み、腫瘤はそのままで現在も外来にて follow されています。