超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 腎臓
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 72歳 男性




 肉眼的血尿を認め外来を受診された患者様です。
 尿検査で尿潜血を認め、血液検査では軽度の炎症反応が認められていました。
 超音波検査の前に行われた腹部単純X線写真で腎結石が既にわかっていました。



 超音波検査時には患者様も腎結石があると言われていたらしく、
 症状をいろいろと話してくれました。
 自覚症状のほとんどは腎結石にあっていましたが、背部痛や腹部痛は無かったそうです。



 右腎にプローブをあてると、音響陰影を伴う高エコーが腎盂に多数認められました。
 結石は4個認められましたが、腎盂、腎杯の拡張は認められず、尿管結石は否定的でした。








 同様に左腎臓にも結石と思われる音響陰影を伴った多数の高エコーが認められました。
 腎盂、腎杯は拡張し軽度の水腎症の画像が得られました。



 拡張した腎盂、腎杯から連続性を確認しながら尿管を同定していくと
 腎盂尿管移行部にも多数の音響陰影を伴った高エコーが認められました。



 腎盂尿管移行部より下方の尿管も拡張していたので、さらに尿管の連続性を確認しながら下方を観察すると
 腸骨動脈交差部にも2つの結石が認められました。
 腸骨動脈交差部にある結石周囲の尿管では、通常観察されない尿管壁の肥厚が認められ
 尿管結石に伴う尿管の炎症所見であると考えられました。



 その後、下部尿管や膀胱を観察しましたが、明らかな結石は認められず
 炎症を伴う腎から腸骨動脈交差部の尿管までの尿路結石症を考えました。