超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 副腎
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 1歳 男性


 1歳4ヶ月の男児です。
母親が男児の右側腹部にしこりがあることに気付き、腹部超音波検査をすることになりました。





 どこにプローブをあてても気が付くような大きな腫瘤(大きさは約75×88×118mm)が観察されます。
腫瘤は肝臓の右側の仮面と腎臓に挟まれるように存在し
腫瘤の境界は明瞭で、内部エコーは不均一で、石灰化が多く観察されています。






腫瘤の周囲を観察しても、肝や腎臓、膵臓といった臓器を圧排している所見は認められましたが
浸潤しているような所見は認められませんでした。


また、ドップラーをあててみると非常に豊富な拍動性の血流信号が認められました。


 ・ 腫瘤は類円形で内部に多くの石灰化が認められ、血流信号も豊富に観察されること

 ・ 腫瘤自体は大きく成長しているのに明らかな浸潤所見が認められないこと

 ・ 年齢が1歳で、腫瘤の存在している場所は、副腎由来の腫瘍が疑われること


  などの理由から、神経芽腫を疑うことができました。


このあと、肝臓を中心に上腹部、下腹部、頚部などの走査も行いましたが
この腫瘤以外の異常所見は認められませんでした。



 後に行われたCT画像です。




左は造影していない画像、右が造影した画像です。

CT画像では、腫瘤が正中を越えていないことがよくわかります。

CTでも転移性の病変が無いと思われ、stage Tの神経芽腫と診断されました。