超音波検査室 >> 実際の症例 >> 乳腺領域 >> 乳腺
 まず、はじめに
 超音波検査の基礎
 検査の進め方
 正常例の画像
 実際の症例
   上腹部領域
   下腹部領域
   乳腺領域
       乳腺
       その他
   頚部領域
   四肢領域












   間質への浸潤部、すなわち腫瘤周囲の高エコー帯が明瞭に観察される場合が多い。


   腫瘤周囲は不整形をとる場合が多く、形状は縦横比(D/W ratio) の低い腫瘤像
            すなわち、扁平な腫瘤像を示す場合が多く、乳頭腺管癌との鑑別が難しい。


   稀に縦横比(D/W ratio) の高い腫瘤像を示すことがあり、この時硬癌との鑑別診断が難しい。




  浸潤性小葉癌はその名の通り、非浸潤性小葉癌が乳管外に浸潤した癌である。



  すなわち、小葉上皮とよばれる小葉内細乳管上皮より生じた癌で、病変の主座は小葉にあり
  これが間質へ浸潤したものである。



  浸潤性小葉癌は、間質浸潤部において小葉部にみられるような比較的小さな極性の
  みられない細胞が散在性あるいは索状配列をとる粘液産生性の癌であり、
  塊状や腺腔形成はほとんど見られない。



  超音波所見としては、浸潤部分が散在性や索状配列をとるので、腫瘤周囲の高エコー帯が明瞭に
  観察されることが多い。



  浸潤性小葉癌は縦横比(D/W ratio) の低い扁平に近い形状をとることが多く、境界は不明瞭で
  乳頭腺管癌との鑑別が難しい場合がある。



  稀に、浸潤性小葉癌は縦横比(D/W ratio) の高い形態をとる事があり、腫瘤周囲の高エコー帯が明瞭で
  硬癌との鑑別診断が難しい場合がある。



  浸潤性小葉癌は欧米型の癌で、欧米での発生率は10%であるのに対し日本では5%ほどである。




    硬癌との鑑別が難しい浸潤性小葉癌

    非常に境界不明瞭な浸潤性小葉癌

    乳頭腺管癌と間違えた浸潤性小葉癌






  最近のトピックス



  従来の考えではTDLU(終末乳管)から発生し、乳管内進展を主とした基底膜外への浸潤がないものをDCIS
  小葉内から発生し基底膜外への浸潤がないものが非浸潤性小葉癌と考えられてきました。



  ところが、最近の研究から実はこの考え方は間違えているのではないか、という説があります。



  その新しい考え方として、DCIS(乳管癌)と小葉癌の違いは発生部位ではなく、その増殖の違いである
  とされています。



  すなわち、小葉内や終末乳管など、どこの上皮細胞からでもDCISと小葉癌は発生する可能性がある
  というのです。



  この考え方は、まだ解明されきっているものではないので、今後の展開に注目です。