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 61歳 女性






  入院患者様のお腹の検査をしようとした時に、依頼表には「腹部スクリーニング」としか書いてありませんでした。
  私の病院では入院患者様が検査に降りるときは、カルテもおろしてもらっているので
  カルテを読んでいると、「乳腺術後転移検索」であることがわかりました。



  さらに、その病理を調べてみると、病理報告書には「浸潤性小葉癌」とありましたので、腹部の超音波検査後に
  調べて出てきた超音波画像が上の画像です。
  ちなみに、腹部に転移は認められませんでした。



  大きさは約15×15×12mmでD/W ratio は 1.25 と高値を示しています。
  腫瘤は不整形を示し、境界は不明瞭、内部エコーは不均一で、一部石灰化を伴います。
  腫瘤周囲には周囲の組織への浸潤を示唆する淡い高エコー帯が観察され、後方エコーは不変もしくは
  軽度の上昇を示しています。



  比較的腫瘤周囲の高エコー帯が厚く観察されるように思われました。
  そう考えると、一番考えやすいのは「硬癌」もしくは「浸潤性小葉癌」となります。



  しかし、腫瘤の後方エコーは不変か右下の画像ではやや増強しているようにも観察できます。
  不変ならまだしも、後方エコーが増強するのでは「硬癌」は考えにくいかな、と思いました。



  結果を知った状態で画像を見ているので、このように予想できるのかもしれません。
  何も情報が無い状態で、このような画像が得らても「浸潤性小葉癌疑い」とは書けないだろうな、と思いました。



  下の画像は術前のCTとMRの画像です。

造影CT MIP画像 造影MR GR T1 脂肪抑制像