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   形状不整で辺縁は粗雑に観察される例が多い。


   腫瘤内部のエコーレベルは低く、壊死に伴う石灰化が腫瘤内に散在して観察されれば
    乳頭腺管癌の特徴的な所見といえる。


   浸潤が軽度の例では、非浸潤性乳管癌とよく似た所見を示し、超音波上で鑑別困難な場合がある。





  乳頭腺管癌は乳管内進展を主とする癌であり、乳管腔や癌腺腔に向かう乳頭状の突起が特徴である。
  癌病巣が乳管内に多く見られ、一部が間質に硬性浸潤をとる場合が多い。


  乳頭腺管癌はその多くが乳頭管状癌papillotubular carcinoma であるが、そのほかにも
  乳頭癌papilary carcinoma、低乳頭癌low papillary carcinoma、面疱癌comedo carcinoma
  が含まれる。

  腫瘤内部ではこれらの癌が単一で存在する場合と、様々な組み合わせで存在する場合があり
  稀に充実性の増殖を起こす事もあり、その形態は様々である。



  乳頭腺管癌は一般的に浸潤の程度が軽度の場合が多く、組織学的分化度は高分化を示すので
  リンパ節転移を起こす確立は低く、予後も良好な場合が多い。



  腫瘤内部で壊死を伴っている例が多く、この場合腫瘤内部に壊死に伴う多数の石灰化を観察することができる。
  石灰化巣が腫瘤内部に散在している所見は乳頭腺管癌の典型例といえる。



  乳頭腺管癌は、時に非浸潤性乳管癌と非常に類似した超音波画像として観察されることがある。
  一部で乳管外の間質に対する硬性の浸潤を伴うが、癌組織の多くは乳管内に存在し
  壊死に伴う石灰化を伴う場合が多い。



   年齢別の組織型分類の特徴として
  充実腺肝癌の割合は各年齢でほぼ一定の確率で発症するのに対して、乳頭腺管癌は若年者に多く
  硬癌は高齢者に多く見られる傾向がある。



  浸潤性乳管癌の3種類に対して特徴をまとめると次のように区別することができる。

進展形式 組織学形態学
的分化度
リンパ節転移  予後 
乳頭腺管癌 管内進展性 高分化 低率 良好
充実腺管癌 管外圧排性 中、低分化 中間 中間
硬癌 管外浸潤性 低分化 高率 不良



    一部で「硬癌」が見られた乳頭腺管癌の典型例

    比較的小さな乳頭腺管癌

    皮下脂肪組織への浸潤が観察された乳頭腺管癌

    乳頭へ連続するように乳管内進展を認めた乳頭腺管癌(面疱癌)

    左乳癌術後に右乳房に発症した乳頭腺管癌