超音波検査室 >> 実際の症例 >> 乳腺領域 >> 乳腺
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 37歳 女性

                



 検診で異常を指摘されて当院の外来を紹介された患者様です。



 聞くと、「左乳腺に腫瘤が触れる」ということなので、実際に触らせてもらいました。
 (私は腫瘤が触れる場合、必ず触らせてもらっています。  最初の頃は何がなんだか判らなかったのに、
           最近ではある程度ですが触診で特徴が分かるまでになりました。)



 触った感じでは、結構大きな腫瘤でゴツゴツしていて悪性っぽいな・・・という印象でした。



 腫瘤は大きかったのでプローブをあてると、すぐに腫瘤が顔を見せました。



 腫瘤は28×38×12mm、D/W ratio=0.33程です。
 境界明瞭で不整な形状をしており、内部エコーは比較的均一ですが一部で不均一な部分を認め、
 腫瘤内部に一目でわかる多数の微細石灰化と思われる高輝度の点状高エコーが著明に認められました。
 腫瘤内部は血流が豊富に観察されました。



 乳腺の前方境界線の断裂や腫瘤周囲の高エコー帯は観察されず、浸潤癌としての直接の画像は
 得られませんでしたが、腫瘤から乳頭へ連続する低エコーが認められ
 乳管内進展が乳頭部につながる浸潤癌ではないかな、と考えました。



 以上の所見から、レポートには乳癌(乳頭腺管癌、もしくはDCIS)疑い、と記載して提出しました。



 後で行われた穿刺による病理診断では、乳管の基底膜の断裂が認められ乳頭腺管癌(面疱癌)を疑う、
 との事でした。



 2週間後に手術が行われ、結果をみると乳腺前方境界線は断裂していたようです。
 もう一度、超音波画像を見直してみましたが、超音波画像上ではやはり境界線の断裂は、
 はっきりしませんでした。