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   超音波上でも確認できる程度の浸潤性の腫瘤として観察される場合が多く
    腫瘤の境界は不明瞭で辺縁は粗雑な像として観察される場合が多い。


   様々な後方エコーが観察されるが、多くは明瞭な後方エコーの減弱が観察される。


   腫瘤の浸潤部分は腫瘤周囲の境界不明瞭で淡い高エコーの帯のように観察される。


   腫瘤内部は非常に低いエコーレベルで観察されることが多く、
    腫瘤は不整形で縦横比(D/W ratio) が高値を示す場合が多い。






  硬癌は、管内進展に比べて管外浸潤が高度で間質結合組織が多い。
  管外浸潤部の癌巣は個々ばらばらに、または索状、小塊状、小腺管を形成しており
  癌巣周囲の線維増生が目立つ。



  硬癌はその成り立ちから大きく2種類に分けられる。


  1つは管内進展性の乳頭腺管癌由来で間質への硬性浸潤の強いもの
  あるいは、充実圧排性となって間質浸潤をおこしたものである。

  もう1つは、真の硬癌、狭義の硬癌(pure scirrhous carcinoma) と呼ばれるもので
  乳管内癌病巣部分が少なく個々ばらばら、もしくは小塊状の病巣の間質浸潤の高度なものである。



  硬癌は乳癌症例の約半分を占めることから、乳癌全体に占める硬癌の比重は高い。
   しかも、下の表のように硬癌は浸潤が激しくリンパ節転移をしばしば伴い、予後も不良である。



  文献によると、腫瘤径別に10年生存率で予後を比べた場合、
  腫瘤径が2cm以下の硬癌では、乳頭腺管癌、充実腺管癌の10年生存率とさほど変わりは無いが
  腫瘤径が2cmを超えた硬癌では、乳頭腺管癌、充実腺管癌の10年生存率と大きく差が開き
  予後は不良である。


  年齢別の組織型分類の特徴として
  充実腺肝癌の割合は各年齢でほぼ一定の確率で発症するのに対して、乳頭腺管癌は若年者に多く
  硬癌は高齢者に多く見られる傾向がある。




  浸潤性乳管癌の3種類に対して特徴をまとめると次のように区別することができる。

  
進展形式 組織学形態学
的分化度
リンパ節転移  予後 
乳頭腺管癌 管内進展性 高分化 低率 良好
充実腺管癌 管外圧排性 中、低分化 中間 中間
硬癌 管外浸潤性 低分化 高率 不良




    典型的な超音波像を示した硬癌

    典型的な超音波像を示した硬癌 vol 2

    乳腺前方境界線の断裂を示した硬癌