超音波検査室 >> 実際の症例 >> 乳腺領域 >> 乳腺
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 58歳 女性


  以前より、右乳房にしこりを自己発見したが、
  乳癌である事を恐れるあまり病院に来院する勇気が出ず放置していたそうです。


  そのしこりが少しずつ大きくなっている事に気が付き、
  しこりに気が付いてから3ヶ月後に受診された患者様です。


  (以外にこういう人が多いような気がします。
         怖い気持ちもわかりますが、しこりを見つけたら早く病院に来ればいいのに・・・・)





  右C領域、11時の方向に明らかな腫瘤が認められます。


  腫瘤は非常に低いエコーで描出され、境界は不明瞭で
  大きさは 13×10×12.5mm程で D/W ratio = 0.96
  後方エコーは著明に減弱しています。



  腫瘤は上方 (皮膚方向) に強い浸潤を示し、乳腺領域を超え皮下脂肪層から皮膚直下程度に浸潤し、
  腫瘤周囲には淡い高エコー像が観察され、間質組織への浸潤像と思われます。



  腫瘤周囲高エコー像の存在、

  非常に強い腫瘤の後方エコーの減弱、

  縦方向への腫瘤の成長過程、



  どれをとっても硬癌の典型的な画像です。
  ここまで、はっきり特徴が出ていればレポートに「硬癌」と断定してもいいくらいではないでしょうか。



  ただ、これだけ浸潤が観察される硬癌ですが、
  超音波上、乳腺所属リンパ節への浸潤は描出できませんでした。



  後に行われたCTの画像をみても、やはりリンパ節への転移は、はっきりしませんでした。



  術後の病理では、やはり硬癌でした。
  リンパ節への転移で大きく腫大したリンパ節は認められなかったものの、
  病理では転移が認められたそうです。