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  12歳 女性


   12歳の女の子が左腋窩の腫瘤に気付き外来を受診された患者様です。
  見ると左腋窩部に一目で分かるような隆起した部位があり、
  本人に聞くと、腫れている感じはあるが痛みは無いそうです。血液データにも特に問題ありませんでした。



  プローブをあててみると、乳腺外に低エコーを示す腫瘤性病変が認められました。
  腫瘤の境界は明瞭で平滑、類円形を示し、内部には多房性の複数の内腔が確認できます。



  腫瘤中心部だけは他と比べてやや高エコーを示すものの、それ以外は全てほとんど同じエコーレベルで
  プローブをあてたまま圧迫を加えると、内腔の低エコーの流動が観察されます。



  ドップラーをかけてみるとカラーの信号となって現れ、多房性の腔内での移動と考えられましたが
  中心部のやや高エコーの部分だけは流動は観察されませんでした。



  以上の所見から、左腋窩部にできた出血を伴うリンパ管腫と判断しました。



  プローブの圧迫で同じエコーレベルの腔内での移動が有力な情報となりましたが、
  中心部高エコーでの信号が得られなかったのは、内腔の組成物の粘度が高いか、
  内腔同士の交通の少ない部位ではないか、と考えました。