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 60歳 女性


  以前より葉状腫瘍を指摘されている患者様です。
 指摘された葉状腫瘍は大きくなり続け、摘出術を行っていますが再発を繰り返し
 大きくなった葉状腫瘍の摘出術を4回繰り返していました。

 その後の Follow up 目的にて乳腺超音波検査を行いました。






 左右乳腺内に複数の葉状腫瘍と思われる腫瘤性病変を認めました。
 上記に表示している画像は、その内の一つについての画像です。
 他の葉状腫瘍は、「症例1」、「症例2」、のように、脂肪と同等のエコーレベルで描出される
 腫瘤として観察されましたが、一つだけ少し特徴の違う葉状腫瘍が観察されました。


 左乳腺 C領域 2時方向に観察される腫瘤だけは、他の腫瘍と比較してエコーレベルが低く観察されました。
 境界は明瞭で、辺縁は平滑、形状は分葉形を示し、他の葉状腫瘍とあまり違いは認めません。
 腫瘤内に観察される血流信号も少し多いような気がしました。


 左右乳腺内に散在する腫瘍とは、エコーレベルが明らかに違うため
 悪性化を疑う所見として、レポートを提出しました。


 数日後、針生検をしたところ病理で悪性の葉状腫瘍疑い、という診断がついたため
 摘出術が行われました。


 葉状腫瘍は摘出や再発を繰り返す過程で、悪性化することが多い腫瘤です。
 典型的な症例だったと思われますが、この悪性葉状腫瘍以外にも複数の良性葉状腫瘍があったために
 比較する事ができて、鑑別しやすかったと思います。


 もしも、単発でこのような腫瘍が発見されたら、鑑別は難しいかもしれません。