超音波検査室 >> 実際の症例 >> 頚部領域 >> 甲状腺
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 74歳 女性


 以前より高血圧にて加療されていた患者様です。
 動脈硬化評価目的にて施行された頚動脈超音波検査にて甲状腺内に腫瘤性病変を指摘され
 精密検査目的にて甲状腺の超音波検査が施行されました。



  

  


 甲状腺の大きさ

   甲状腺峡部 2mm
   甲状腺右葉  幅 23mm  厚さ 18mm  長さ 47mm
   甲状腺左葉  幅 19mm  厚さ 17mm  長さ 45mm



 甲状腺右葉に腫瘤性病変を認めています。
腫瘤の大きさは約33×18×13mm、境界は明瞭、腫瘤の一部では被膜と思われる低エコーの構造物を認めます。
腫瘤の内部は甲状腺実質よりもやや低いエコーレベルで比較的均一に描出され、
嚢胞性の変性を疑う領域は認めていません。


カラードップラーにて腫瘤の血流を観察してみると、非常に豊富な血流信号を認めています。
甲状腺実質の血流と比較しても、非常に多血性の腫瘤であることがわかります。
これらの所見から、超音波上濾胞腺腫を疑うのはそれほど難しくありません。


腫瘤の大きさは最も大きい径で約33mmであり、悪性化の可能性も考えなければなりません。
しかし、超音波上腫瘤内に明らかな癌化を疑う所見が見られないことや、年齢も74歳と高齢であることから
外科的切除は行われず、濾胞腺腫疑いとして Follow up となった症例です。